※茅ヶ崎のらーめんやさんの住所、営業時間等はこちら
1.唯一の繁盛店 in 2002
「神奈川県内ラーメンの繁盛店」。
湘南海堂社が年末に出す一部有名ならーめん本には100軒程のお店が載ります。(東京のアラスカ・・町田も含む)(爆
茅ヶ崎の店では、以前、南口のサッポロ軒や康家、大龍、来々軒などが掲載されていましたが、これらの店も2002年度版からは姿を消しました。
そして、2002年度版で茅ヶ崎にあるらーめんやさんの代表として唯一残ったのが、なんと「雅(みやび)茅ヶ崎店」なのです。
「雅」は北口の赤煉瓦が敷き詰められた通称「エメロード」沿いにあるらーめん屋さんです。
お店は、茅ヶ崎駅の北口の階段を下りて、左方向に進み、エメロードを300mほど歩いた左側にあります。
「とんこつらーめん」という茶色ののぼりを掲げています。
夜ならば周りの店の明かりが落ちているので、遠くからも確認できるはずです。
店はL字のカウンターに、4人掛けのテーブルが3台。
深夜営業を行うらーめん屋としては、北口最大級のキャパを誇ります。
深夜3時までの営業のため、若者や酔っぱらい客で、特に金曜日等の休みの前日はすごいにぎわいです。
メニューもらーめん以外に、餃子、チャーハン、カレーなどあり、私も雅ができた7〜8年前は、結構お世話になったものです。
らーめんは、茅ヶ崎では未だに希少価値のある、背脂チャッチャ系です。(^^;
豚骨スープは結構あっさりです。開店当時はもう少し濃厚だったように記憶していますが、もしかすると、私が味噌を多く食べていた為にそう思ったのかもしれません。
あっさりとした醤油豚骨のスープは、しかし、獣臭がしっかりと残っています。(^^;
私はコラーゲンや骨粉がたっぷりのどろどろスープなら獣臭があっても許容できますが、こちらのスープは、あっさりなのに、獣臭。(^^;
しかも、舌がびりびり痺れるほど攻撃的です。(^^;
とんこつ好きの酔っぱらいには、酒で麻痺した舌を覚醒させ、なおかつ胃に負担の残らない計算され尽くしたスープなのでしょう。(^^;
チャーシューは迅速ならーめん提供に配慮した切り置きタイプ。(^^;
メンマはホクシーです。(^^;
厨房の所々に業務用の食材の空き缶を使っており、さながら業務用食材展のようです。(^^;
私は毎朝、この店の前を通りますが、店外のゴミにネギの青い部分がまとまって捨てられているのを良く見ます。
白い部分はネギらーめんでたくさん出るのでしょうが、青い部分はスープに使う以外は使い道が無いんでしょうね。
京都らーめんのように、九条ネギだったら丸々使えるのに、もったいないなぁ〜と思うのは私だけでしょうか。
とはいえ、茅ヶ崎では貴重な深夜営業のお店ですので、今後とも”独特の豚骨スープ”でがんばってもらいたいと思います。(^^;
※2003年度版のラーメンの繁盛店には、なんとあのお店が登場。らーめんの写真もなかなか綺麗です。
2.中華やさん侮り難し
店の上には「中華萬盛」とちょっと崩れた大きな文字。
道路側に突き出た換気扇はお世辞でもキレイとは言い難い。
しかもお店は道路からちょっと引っ込んで建っているので、店の目の前に行くまで営業しているのか、休みなのかも判らない。
そんなお店が「萬盛」です。
今は、らーめんやさんも斬新なインテリアで、キレイな店内が当たり前になっていますが、この店は、言うならば昔のらーめんやさん。
「汚い方が美味い」
なんて、ダレが言ったか知りませんが、見事にその定説が当てはまる店でもあります。
来店者はほとんど半径300m以内の地元民。(ほんとかよ〜)
地元密着店なのです。
店構えも全くそそらない風体の店。
しかし、店ののれんをくぐった瞬間、ご主人の動きがただ事では無いことに気づくでしょう。
先ず、職人風の面持ち。
無駄のない動き。
そして無口。
出てきたらーめんは、ストレートの細麺に、チャーシュー、メンマ、ナルト、ねぎ。
ああっ、これが中華そばと言わずしてなんと呼ぼうか。
スープは澄んだ醤油色。
動物系のダシがしっかりと出て、ぐいぐい飲ませます。
しかも、後味は驚くほどすっきりしています。
麺はちょっと固めで提供され、噛むと麺の味が楽しめます。
そして、特筆すべきはチャーシュー。
周囲が黒く色づいて、味がしっかりしみこんだ本格的なもの。
420円のらーめんにこれが数枚入っているから驚きです。
肉フェチには670円のチャーシュー麺もあります。(^^;
メンマも自家製でしょう。柔らかめの歯ごたえです。
これはただ事ではないと感じ、チャーハンも注文。
#だって、隣で食べていた人のそれがとっても美味そうだったから・・・
まあ、これはちょっとベタっとしてましたが、なんのなんの。
らーめんとチャーハンのセットで1020円。
とっても満足して店をでました。
基本的には中華やさんですが、シンプルならーめんから一本芯が通っている店であることがうかがえる茅ヶ崎では珍しいお店です。
中華萬盛は、茅ヶ崎駅北口エメロード沿い。
駅から500mほど歩いた左。吉野家の斜め前。
駐車場はありません。
車で行かれる方は、1号線の警察署前信号を警察署側に入り、少し行った左角にある100円パーキングに停めることをお薦めします。
警察署の近くが灯台下暗しなんて思わないでください。
もしも100円パーキングが一杯の場合は、1号線沿いのアオキで買い物或いはびっくりドンキーで食事をしてから行かれるのも手です。(爆
3.湘南の「清(すが)」
相模線香川駅の近くに、土日になると「らーめん」ののぼりが立つ、スナックがあります。
でも、店の前の道はトラックも通る、決して広いとは言えない道。
店の横に駐車場らしきスペースはあるものの、いつも車が止まっています。
それって、駐車場じゃないってことかもしれませんが、兎にも角にもとっても車で行きにくいところです。
でも、なんとか車を始末して、懸案の土日限定パブスナックらーめんを攻略に向かいました。
店の名前は「パブスナックちっぷいん」です。
店構えはいわゆるひとつのスナックそのままです。
全くそそらないことこの上ないと言ったら悪いですが、本当だから仕方がないです。
ちょっとどころか、だいぶ腰が引けましたが、「らーめん」ののぼりに背中を押されるように思い切って入ってみると、そこは地方のスナックそのまんまの店内。
近所のおばさんがらーめんを食べながら雑談してる図を想像してみてください。
夜ならば、友達を捜しに・・などと言って飛び出したいぐらいの光景です。
でも、酔っぱらって入ってきたわけでもなし、どうみても逃げる口実が見つからないので、覚悟を決めてカウンターに座りらーめんを注文。
すると、カウンターの中にいるママさん(?)が近所のスーパーで売っている市販の2食入りらーめんの袋を手に取り、麺を出すのが目に入ってしまったではないですか。
あ〜ぁ、やってしまったのね〜(T T)
と観念して見ていると、麺を大きな広口鍋に入れる手付きといい、
スープを小ぶりの寸胴からすくい上げる様子といい、どうも様子がおかしい。(^^;
麺がゆであがったら、ひらざるでチャッチャと湯切りをする手付きも見事です。
出てきたらーめんは、チャーシュー、ねぎ、のり、蒲鉾ののった一品。スープを一口啜ると、煮干し+鰹節の香りと豚骨のコクと野菜の甘みが鼻腔に抜けていきます。
注文毎に切るチャーシューも肩ロースのしっかり味の染みたもの。メンマは塩づけのメンマをもどしたものらしいですが、かなり薄味で、箸休めに丁度良いものです。
麺はご愛敬だけど、スープのレベルが高いので、ほとんど気になりません。
というか、細麺で結構あっているかもしれません。
ベースは中華系のらーめんだけど、煮干しと鰹節の香りが効いていて、
すんなりと飲めて、しかも飽きの来ないスープ。
いや〜ぁ、驚きましたぁ。
とても茅ヶ崎のらーめんとは思えません!(爆
聞くと、スナックのママさんと思っていた方は、
土日の昼だけここを借りている方で、その昔近所で「中華一番」というお店を営んでいたらしく、
長野の菅平の親せきの店にもこのスープを教えにいっているといいます。
自分も食べるので、材料は特に厳選しているらしいです。(をいをい!)
今日はたまたま麺やさんが手違いで麺を持ってこなかったので、
仕方なく近所のスーパーで袋入りの生麺を使ったらしいですが、普段は栄香軒@香川と同じ麺やさんから仕入れているそうです。
これだけ色々聞けば、他のお客さんを交えてのらーめん談義に。
最近のらーめん番組の話になり、ガチンコの佐○さんの話題になったところで、
カウンターに座っていたおばさん曰く、
「佐○さんって、茅ヶ崎の南口のSにいた人よね」
私、「・・・・・・」
知らないので何とも言えないけど、それって本当なんでしょうか。知っている方いらっしゃったら教えてくださいね。
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4.茅ヶ崎から寒川へ
個性的ならーめんやさんが少ない茅ヶ崎において、10年ほど前駅前に手打ち麺を提供するお店がありました。
駅前通りの再開発、拡張工事に伴い、ダイクマの横にあったその店は移転を余儀なくされ、移転した先は寒川。
しかも、地元民しか通らないような住宅地の中に店を出しました。
「こぐまラーメン」。
住宅地に建つ店は、看板も白が基調で、全く目立たない店なのです。
当然、RamenBankにも載っていません。
店は喫茶店のようなレイアウト。入口道路側にテーブル席が固まっていて、カウンターには座りにくい構造になっています。
お客さんがいない時間帯に行くと、どうしてもカウンターにたどり着くまえに、空いたテーブルに座ってしまいます。
麺は一日60食しか打たないそうです。
でも、この環境で60食でたら十分かと思うほど人通りの少ないところというか、店の前を通る人もたぶん自宅に帰って食事するようなロケーションなのです。
メニューを見ると、チャーシュー麺がトップメニューになっています。
なんと強気な営業なんでしょう。
でも、そうはいってもやっぱり、普通のらーめんを頼んでみました。
ちょっと中太(心持ち細めか)の平麺風手打ち麺はしっかりとしたコシがあります。
スープは澄んだ動物系で、飲み口はあっさりしていますが、予めコショウが振ってあるのがとても残念です。
チャーシューはバラ肉をロールしたものです。
若干中華系の味付けですが、十分に味も染みていて美味いです。
別の日、出直しをかけました。
それはメニューに「つけ麺」があったからです。
不思議なことに、つけ麺が出てくるまで、自分の中では勝手に、手打ちのぷりぷり麺と虚像を作り上げていたのです。
なんと、前回のらーめんの記憶が曖昧どころか、全く覚えていないという低たらく。
当然のように、出てきた麺はイメージしていたものよりも細め。やたら短い麺もあり、「ありゃ〜、やっちまっただー」という第一印象。
いかんですねぇ〜。自分で勝手にイメージを作り上げて、それに合わないと落胆するなんて・・・。
よくよく味わえば、十分美味い麺なんですよ。
麺のお相手(^^;)のつけ汁は動物系のちょっと甘めの味付け。
この辺でこういうつけ麺は大変珍しいので、上出来であります。(^^)
途中、コショウでシャープさを加えてみましたが、この方が自分の好みになります。
チャーシューは短冊状。バラ肉で肉のうまみがしっかり味わえ美味いです。
麺をのせた「ざる」が、短い麺を取るのにじゃまをします。(^^;
できれば、皿に直接載せてもらいたいですが、ご主人、いかがでしょ。
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5.やっぱりタンメンだった
香川駅を出て、南に歩いてすぐのところに「栄香軒」はあります。
中華やさんですが、山形でいえば「栄や分店」のような感じでもあります。
これは暗に「そばや」と言いたげな遠回しの表現なんですが、某所で聞いたところによれば、栄香軒はもともとそばやさんだったといいます。
ですが、麺はそば粉が練り混まれているなんて凝ったものではありません。
ただ、かん水少な目のつるっとしたのど越しの良い純白の麺なのです。
とある日の11時頃、栄香軒へ。
ガラッと入口の戸を引いて、店の中に入ると、先客はダレもいない。
どうやら一番乗りのようだ。おもむろにカウンターに座り、厨房で支度をしているご主人に向かって、
「らーめんください。」
ご主人、手にもった調理器具を置くガチャガチャというノイズとともに、
「はい、○×▲■ね」
あぁん?なんとなく「らーめん」と言わなかったような無かったような気がするんだけど、ノイズで聞き取れなかったなぁ。
でも、らーめんを間違うはずないよなぁ。
とあまり気にもせずに、ご主人の手の動きに目を移す。
すると、火を付けた中華鍋にアブラをさぁ〜と入れて、おもむろに大きめのタッパに入ったキャベツ、タマネギなどの野菜を手で持ち、ヂャァ〜っと鍋に入れるではないの。
おゃぁ、らーめん頼んだのに、違うもの作っているぞぉ〜。
まさかなあ。あれは、らーめんじゃないよなぁ。
いや、もしかるすと、俺より前に入った出前の野菜炒めを作っているのかもしれぬ。
とちょっと胸につかえるものがあったが、ご主人の動きに再び目を移す。
すると、麺を別に用意してあるお湯を張った中華鍋に入れて、茹で始める。麺はかなり細めである。
そうこうしているうちに、野菜炒めは出来上がってきたようである。
皿に盛るんだよなぁ。そうでしょ。
と心の中でつぶやいていると、なんとスープを入れるじゃないですか。
調味料で味付けしたのち、同時進行していた麺がゆであがってきたので、野菜とともに炒めたスープを丼に注いでしまった。
あちゃー。こりゃタンメンじゃないの。らーめんだよ。らーめん。俺が頼んだのはらーめんなんだけどー。
心の叫びは届かない。(^^;
でも、まてよ。
だれもあれが俺のタンメンとは言っていない。
やっぱり、出前だよ。出前。
と再び気を取り直して見ていると、
「はい!お待ち。タンメン!」
「・・・・・」
気の弱い俺は、そのまま受け取りましたよ。
タンメンには罪は無いわけだし。
聞き間違えたご主人も悪いけど、確認しなかった俺も悪いしなあ。
それにせっかく作ってもらったもの、どうして断れよう。
しかし、どうしてタンメンって、どこも同じような味なんだろうか。
コショウが利いて、ごま油で風味付け。
それにしてもこのタンメン、野菜が多いから、麺までたどり着けないじゃないの。
まるで二郎だよ。
でも、二郎なら太麺だから好いけど、ここのはかなり細いから、麺までたどり着いたら、見事にのーびのびだったぞ。
まぁ、いいか。野菜不足が一掃されたし、次回のらーめんが楽しみだわい。フフフ。(強がり
※誤解を受けるとまずいので、ひとこと。
スープはタンメン特有の味付けが施してありましたが、かなり美味かったです。
動物系の濃厚なダシはタンメンの強い味にも負けてませんでした。
だ・か・らぁ〜、このスープを醤油にして食べたいぞぉ。
6.新しい味を求めます
国道一号線の茅ヶ崎駅前交差点の脇にひっそりと立つ3階建てのビル。
以前は一号線を渡る横断歩道の目の前に立つ一等地であった場所が、一号線をくぐる歩行者用地下道の出入り口が駅側に伸びたために、ほとんど人通りの無い地帯となってしまった、そんなところに「古今(ここん)」は店を構えます。
8人も入れば一杯になるカウンターだけのこぢんまりしたお店。
2000年3月にリニューアルオープンした古今は、動物系をベースにしたサッポロ系の武骨なスープと、西山や小林製麺を彷彿とさせる、強烈なコシの多加水麺で、中華思想の蔓延する茅ヶ崎にラーメン専門店として殴り込みをかけました。
醤油らーめんは、まろやかで尖ったところが無く、ちょっとした酸味が程良いアクセントになっています。コラーゲンが十分に出ているのか、ベタッとした口当たりはより一層濃厚さを助長します。
味噌は、鍋でスープと合わせる従来型ではなく、味噌ダレを丼の中でスープに溶く手法。
白味噌ベースで甘みが前面にでた味噌の香りがしっかりと残ります。
注文の度に切り分けるチャーシューはとても柔らかく、しっかりと味が染みてます。
ご主人は、ドラム缶スープで有名な六本木の「天鳳」が好きで、それ故天鳳と同じ丼を使っています。壁には、「1,3,5」ならぬ、「らーめん1,2,3」と書いた木札が掛かっていて、それを話題に私も話しかけたものです。
天鳳が好きなご主人ですが、味は見事に違います。
丼だけが天鳳の名残を残していますが、それはそれでご主人の目指すところが違うということなのでしょう。
麺はお客さんが少ない時と多い時では茹で方が違います。
少ない時は、中華鍋にお湯を張り、泳がせて、ひらざるで掬います。
ひらざるに掬ったあと、さえ箸でくるくる円を描きますが、この動作が他のお店では見られないユニークなもの。
お客さんが多い時は、深ざるで一人前づつ茹でる方法をとりますから、できれば空いている時に行きたいものです。
醤油と味噌らーめんの他に、タンメンとチャーハン、餃子がメニューに顔をそろえます。
濃厚な動物系スープなので、塩らーめんも面白そうですが、残念ながらご主人が塩らーめん=タンメンというイメージしか持っていないことと、この付近のお客さんの要望としてタンメンの要求が強いことから、純粋な塩らーめんはメニューにはありません。
夏になると、冷やし中華が登場しますが、さらに胡麻風味のタレがぶっかけてある胡麻冷やしもラインナップに並びます。
胡麻の冷やしは、練り胡麻を冷やし中華のタレに溶かしたもの。三鷹の「栄龍軒きんちゃん」のつけ麺に僅かながら、通じるところがあるかもしれません。
ご主人は、集客力アップを狙って、「つけ麺」もやってみたいと言います。
でも、ご主人自身、つけ麺を食べた経験が少ないので、「新たなメニューを開発するにも半年以上は必要だ」と仰っていました。
店に出すからには、完成されたものを出す。
というご主人の強い信念がその言葉には込められています。
暫くご無沙汰していたので、ちょっと夜食代わりに寄っていくか・・
と訪れた2001年年末。
明かりがついているはずの時間にも係わらず、店は真っ暗。
臨時休業か・・と思い、店に近づくと、道路に面した窓に張り紙が。
「もしや、閉店・・」
と慌てて張り紙を見ると、そこには、
「暫く休みます。新しい味を求めます。」
の文字が・・。
いつまで休むのだろうか。
新しい味のイメージはあるのだろうか。
中華やさんとは一線を画す、らーめん求道者「古今」の今後が楽しみです。
「後日談」
2002年も春になって、お店の窓ガラスに「テナント募集」のボードが掲げられました。
新しい味による再開はなかったのです。
それから4ヶ月後の暑い夏の日の茅ヶ崎駅ホームで、ご主人とバッタリ。
(私) 「お元気ですか?」
(ご主人) 「ああ、久しぶりだねぇ」
(私) 「お店やめちゃったんですか?」
(ご主人) 「ああ、身体壊しちゃってね。きつくて再開できなかったんですよ。
でも5年やらせてもらいました。世話になったねぇ。」
(私) 「いえいえ、こちらこそお世話になりました。
身体お大事にしてください。・・・(以下省略)・・・」
(ご主人) 「ああ、ありがとう」
とても清々しい笑顔が何よりでした。
7.住宅街のポタラ宮
【1日目】
茅ヶ崎は浜之郷の住宅地。
半径300mにコンビニも無い、完全無欠な住宅地を自転車で走行中、細い路地を右手に見ながら通過しようとした瞬間、視界の端の方に「らーめん」ののぼりが横切る。
まっ、まさか・・・と思いながらも、その路地から行き過ぎたので、Uターンし確認にいくと、やっぱりある。
「らーめん」ののぼりが立つ、その名も「中華東陽」。
白い壁はまるでチベットのポタラ宮の壁のよう。(紅いところじゃなくて白いところね)
一日何人この道を通るのか、ましてや食事に行こうとこの辺をさまよう人なんて絶対いないと断言して良いようなところに建つお店。
のぼりは立っているが、店はやっている気配はないし、のれんも当然出ていない。
営業は何時なのか何も書いていない。
仮にのれんが出ていても、まず入ることをためらう店構えである。
まあ、仕方があるまい、本日は諦めることにしよう。
【2日目】
とっても気になっていたので、ことある毎に店の前を通る。
でも、のれんは出ていない。いつやっているんだろう。
【3日目】
これから出かけるというときに、車で前を通り過ぎる。
なんと、「中華そば」と書いたのれんが出ている。
なるほど、この時間なら営業しているのか。
行かねば・・行きたい・・でも、用事があって行けない。
【とある日】
のれんが出ていそうな時間帯を狙ってパトロールに行く。(^^;
おおっ、幸運にも、のれんが出ているではないか。
迷わず、入口の戸をガラリと開けて、突入することに。
すると、入った途端、もう何十年も内装を施していないかのような白い壁の店内が目に入る。
床はコンクリート。
土間と言い換えても好いかもしれない。
カウンターのみの店内は、配色が白基調なので、薄ら寒く感じる。
「いらっしゃい」
と出迎えてくれたのは、年輩のご婦人。(^^;;
以前これと似たような場所で食べたことがある。それは中国の湖南省。朝食を食べにホテルの外へ行き、入ったお店がこんな感じだったが、そこにはお客さんもいるし、店にも活気があったはず。お客が自分1人だったらやっぱり引くだろう。
聞くと、11時ぐらいから19時ぐらいまで、しかも毎日営業しているという。
採算がとれているのか、私が心配しても余計なお世話かも知れぬが、ミステリー以外の何者でもない。
のれんが出ていないのはどうしてか?
と聞くと、
「外に出しておくと汚れるでしょ」
というお答え。
いやはや、参りました。
まあ、折角来たので、らーめんを注文。
すると、年輩のご婦人は厨房らしき奥の部屋へ。
程なくして換気扇やガスコンロが作動する音がし始める。
ということは、当然スープなんてそういうものなんでしょう。(^^;;
暫くして、出てきたらーめんは見た目、醤油らーめん。
スープは醤油の色をした温かい液体とでもいいましょうか。
チャーシューは味が染みていないパサパサでしかも堅い。
麺の記憶は飛びました。(爆
こんなことならば、ここに来る前に一杯引っかけて来なければよかった。(^^;;
兎にも角にも、年輩のご婦人が目の前にいますから、麺だけでも平らげなくてはならないと必死で橋をすすめることに。
初めてです。スープをレンゲで2口味わっただけで丸々残したのは。
チャーシューもレンゲの奥に沈んでもらいました。(合掌
まだまだ修行が足りません・・って、私は日々修行しとるんかい!!(^^;;
まあ、そんなことはこっちに置いといて、中華のメニューもあるので、次回は出前でも頼んでみようかなぁ〜。
#って、いつだろう・・(爆
8.断腸の廃業
「断腸の思いで、廃業を決心いたしました。」
茅ヶ崎唯一の行列店の「サッポロ軒」。
一週間の営業がたったの4日間。
しかも営業時間は11時〜15時と東池袋大勝軒なみの超敷居が高い店が、2001年6月ついに閉店しました。
シャッターに張り付けてあった謹告には、ご主人の無念の思いが書かれていました。
伝え聞くところによると、ご主人は数週間まえから腰を悪くして休業していましたが、回復の見込みが無いので、決心されたそうです。
修行中のお弟子さんもいましたが、まだまだ表に出せる状態ではないので、継がせることを断念したといいます。
サッポロ軒は、茅ヶ崎駅南口から海岸方向に伸びる通りをまっすぐ、徒歩5分のところにあります。
2軒隣の「サンドーレ」のサンドイッチはお薦めなので、待っている間に和歌山らーめんのように早サンドイッチすることも可能です。(爆
※サンドーレは2002年になって、ちょっと南方面に移転しました。
店に入ると、山本晋也のような顔をした、小柄のご主人が
「はいっ、○番!(に座って)」
と、間髪入れずお客に指示を出します。
オーラというか、とても存在感のある方です。
サッポロ軒のメニューは、「醤油味」と「味噌味」の二つ。
これに、チャーシューを入れるかどうかの選択肢が加わります。
醤油味はショッパ目で澄んだスープですが、動物系のうまみがしっかり出ており、かなり美味いです。麺は中太で、ボソボソ感があり、麺の味が楽しめます。
一方、味噌味は、味噌自体の味はそれほど濃くありませんが、スープがしっかりしているので、ぐいぐい飲ませるスープです。麺のボソボソ感は醤油と同じ。スープと麺だけでも十分美味いです。チャーシューが無くても、満足できるらーめんです。。
特に感動したのは味噌味。
また食べたかったのに、とても残念です。
このお店が好きだったらーめんやさんのご主人も多いと聞きます。
有名なところでは、2000年石神本(2分冊)にあった「どら一」のご主人。
そして、最近では、「麺や楽」のご主人も閉店のことを気にされてました。
修行中のお弟子さんが、あの味を再現してくれることを祈るばかりです。
※謹告
私こと(サッポロ軒)長期にわたり療養させて頂きましたが、思う様な回復が望めず、ここに断腸の思いで廃業を決心いたしました。三十五年余にわたり、ご愛顧、ご贔屓を下さいました御客様皆々様に心より感謝御礼申し上げる次第でございます。平成13年6月 サッポロ軒拝
※※2002年夏、サッポロ軒は、「サッポロ」として再スタートしました。
お店は、以前のご主人ではなく、修行していた方とも違うようです。
噂では、製麺やさん関係の方という話もありますが、一生懸命「サッポロ軒」の味に近づけるよう、頑張っているようです。
9.スッチーのラーメンショップ
茅ヶ崎の西部を南北に走る「産業道路」には何軒かのらーめんやさんが点在していて、さながら「らーめん道路」の様相を呈しています。
国道1号線から北上して門沢橋付近までのおおよそ6〜7キロの間に、「麺一」、「ラーメンショップ」、「つき家」、「一龍」、「辰巳屋」、「天龍」、「東名家」、「いっぱち」、「はるさん」と、9軒ものらーめんやさんを見ることが出来ます。
幹線道路ならどうってことない風景でしょうが、渋滞といえば正月三が日の寒川さん(寒川神社)付近で発生する以外は比較的スムーズに車が流れるこの道路にしてみれば結構多いでしょう。
そのせいもあってか、いつ見ても全くお客さんが入っていないお店もありますが・・。(^^;;
その中の1軒「ラーメンショップ」は、店構え、看板、どこから見ても「ショップ系」。
諸般の事情(^^;;)から進んで入るつもりはありませんでしたが、とある深夜、ショップの前を通りかかった時に運転しながら何気なく店の中を覗くと、林檎に例えれば、エチレンガスがしこたま出るぐらいにいい時期の(判るんかいな?)、しかもスラッとした、その昔(っていつじゃい!)何処かのエアーライン(たぶんJALの国際線だな、あれは。)で勤務でもしてたかのような雰囲気の女性が厨房の中にいるではないですか!
普通興味沸きますよね。こういう場合。
さっき他で食べてきたばかりでしたが、一旦ギアが入ったら後戻りはできません。(爆
で、さっさと車を停めてお店へ。
店には、綺麗な花に群がる○ヱのように、ムサイ男客が何人もいる。
(他人のことは言えぬだろうがぁぁ)
まあ、このギャップが、スッチーの輝きを際立たせているとも言えるのであるが・・。(^^;;
で、らーめんを注文。
すると、やおら作り始めたその女性(女将さんかどうか、不明)の手際の良いこと。
麺を平ざるでチャチャチャと湯切りする格好は、細腕からはあまりイメージできません。
まあ、当然出てきたらーめんは、ショップ系そのものなんで、黙々と食べさせてもらいました。
でも面白いのは、男どもがこんなにいるのに、シーンと水を打ったかのような店内。
何処にも、「おしゃべり禁止」とか、「携帯電話禁止」とか、「強い香水禁止」なんて書いてませんが、そういう雰囲気なのがとても不思議。
たぶん、皆そのスッチーのような女将さんがお目当てで、牽制しあっているんでしょう。(爆
それ以来、私の中では、このお店は「スッチーの」という枕詞がつくお店となりました。
深夜0時30分ごろまで開いています。
そのころなら、スッチーさんとまったりすることができるかもしれません。(爆
#ゆうなさんからの情報によると、なんと「スッチーさんは双子」らしい。
10.赤ちょうちんでらーめん
茅ヶ崎駅南口から徒歩3分程の昔ながらの商店街に「福富」はあります。
商店街に溶け込んだ佇まい。
「中華そば」と書いた紅いのれんが入口にそっと掛かっているだけで、それが無かったら、らーめんを出してくれるところと判らないでしょう。
カウンターとテーブル席の店内は昔の町の食堂といった感じです。
渡る世間〜のロケをやったとしても違和感がありません。
かなり古いお店と察しますが、テーブルやカウンターの隅々までしっかりと磨かれていて、好感がもてます。
店内を見回すと、壁に「赤ちょうちんでらーめん喰べて それが僕の茅ヶ崎」
と書かれた色紙が飾ってあります。よーく見ると、フジテレビの平日午前中の「美味しんぼくらぶ」の司会をやってた永まりのお父さん、永六輔の自筆の色紙です。
#娘の名前の方がわからんって・・。(^^;
赤ちょうちん?
そういえば、「福富」が茅ヶ崎ラーメン会のHPで掲げている店名は「赤ちょうちん 福富」。
あの色紙は茅ヶ崎における永さんの普遍的な思いを書いたものではなく、この店のことを書いた色紙なのでしょう。
「たまちら」の自分じゃ無いけれど、永六輔もたまに茅ヶ崎に来ては、この店でらーめんを食べたんでしょう。嬉しいですね〜。
で、そのらーめんは350円。
具はなると、わかめ、メンマ。チャーシューは入っていません。
メンマは薄味で手で裂いたような感じ。おそらく自家製でしょう。
スープは鰹節ベースの、まるでうどんやそばの汁のようですが、美味いです。
この魚系をストレートに前面に出したらーめんは茅ヶ崎唯一と言っても過言ではありません。
もう少し油と動物系のコクがあると面白いですが、一杯やった後(酒です)には丁度良いテイストでしょう。
麺は細い平麺で、これまたうどんのようです。のど越しが良くて、ツルツルと入っていきます。
太さにムラがあるので、自家製かもしれません。
チャーシューは無し、スープは鰹節ベース、アブラ少な目、麺はうどんとくれば、もしかすると、私の食べたものは「うどん」だったのかも。(爆
次回は、是非チャーシュー麺にチャレンジ(530円)です。
「赤ちょうちん 福富」は茅ヶ崎市共恵の商店街にあります。
前の道路は、一方通行でなおかつ細い。路駐はやめましょう。
近場の駐車場は、一本駅よりを平行して走っている道路に有料Pがありますので、そちらを利用するのが良いでしょう。
11.黄色い看板
茅ヶ崎北部の山奥の道を走っていると、なにもこんなところに・・・
というところに建っている、黄色いテント看板のらーめんやさんがあります。
しかも、黄色いテント看板には、黒い字で「ラーメン ジロー」。
全部カタカナですが、そそります。(爆
その響きだけで、そそります。(再爆
外に立てかけてある木の板には、「カレー」という字も見えますが、そんなことどうでもいいんです。
だれがなんと言おうと、そそるんです。(爆
土曜日の昼間、アイドルタイムに行くと、お客さんゼロ。
お店の中はウッド調ですが、今流行りのタイプではなく、単に喫茶店を改造したような雰囲気で、薄暗い感じが一層寂しさを誘います。
入ったとたん、店の臭いが鼻をつきます。
どうも、スープの臭いではなく、家に染みついた臭いのようです。
魚の入った水槽があったので、あの臭いだろうか・・・。
そういえば、おばあちゃんのやっている某一部有名店では、テーブルの上に鳥かごがあったっけ。あれには一瞬コシが引けたなあ。
メニューを見ると、おやっ?
小らーめん、小豚、小ダブル、大らーめん、大豚、大ダブル・・
とは書いてないぞぉ。(爆
おかしいなあ。
いや、待てよ。小豚とか大Wと言っても、この近辺の人には理解されないから、普通の名前で出しているんでしょう。きっと。
とうことで、何の疑いも無く、らーめんを注文。
テーブルの上にはニンニクも置いてあるし、醤油ベースらしいし・・
・・・・・・(らーめんがでてくる)・・・・
スープは豚骨ベース。
コクは程ほどありますが、醤油タレの主張が控えめなので、ちょっとインパクトが少ないかなぁ。
でもね、そんなことはどうでもいいんです。
問題はその醤油がカネシじゃないこと。
そして、麺が細めの縮れ麺ということ。
そう、全く違うらーめんが出てきたんです。
これは確信犯でしょ。ふんっ、どうせ初めての客ですよ。
3回行って、初めて出てくるんでしょ。きっと。(なんのこっちゃ?
で、3回ね。3回。
しかし、あと2回も同じもの食べたかないですよ。(爆
12.「あらかぶ」ってなに?
「すぱげ亭」
茅ヶ崎市民なら一度は聞いたことがある名前でしょう。
一号線と駅前通りが交わる交差点の市役所と対角線にある建物の一階に、その店はありました。
その名の通り、スパゲッティーのお店でした。
すばげ亭が店を畳んで暫くして、「くわんね」というお店がオープンしました。
店の周りに、「チャンポン」、「皿うどん」と書いたのぼりが立っているところをみると、長崎料理を食べさせてくれるようです。
私、こうみえても(だからぁ、どう見えてるんだっちゅーに・・)
長崎に住んでいたことがあります。
だから、関東風に改良された近所のリンガーハットのチャンポン、皿うどんは口に合いません。
ということで、本格的な長崎料理を期待して入ってみました。
店内は、カウンターに5席ほど、テーブル席が12席でウッド調の内装。
居心地はなかなかよろしいです。
メニューを見ると、長崎直送の懐かしい魚介類の名前があったので、その中の「あらかぶの唐揚げ」を注文。
もちろんビールもです。
丁寧にアブラで揚げた「あらかぶ」>「かさご」のことですね
骨まで美味いです。
ご主人は長崎の方らしく、本格的な長崎料理を出したくて店を開いたそうです。
修業先は、ハウステンボス内のチャンポン料理やさん。
最高で1日2000杯、少なくても700杯以上を2人で回していたらしく、
当然、腱鞘炎になったそうです。(^^;
そんなチャンポンなら、食べない訳にいきません。
出てきたのはビジュアル的にもとてもキレイな一品。
赤(かまぼこ)、黄色(コーン)、緑(野菜)等等の彩りが食欲を誘います。
スープを一口啜ると、魚介系のうまみが濃縮したような濃厚な味です。
スープはかなり旨いですが、麺が細めで食感が違う。
麺さえ太麺であの独特の食感があれば・・・と言いたいところですが、
このスープだけでもかなり美味いチャンポンです。
麺の話を聞くと、お客さんが少なく生麺は保存ができないので、やむを得ず乾麺を使っているとのこと。
スープにはミンチにした牡蠣を入れてコクを出しているらしいです。
チャンポンが美味ければ、皿うどんも食べねばなるまい。
ということで、別の日に再訪。(同じ日じゃありませんよ)
この店の皿うどんには、細麺と太麺があるそうです。
一般に長崎では太麺を揚げたものを皿うどん、細麺は、チャーメンという場合が多いです。
関東でも小川のチャーメンが有名ですよね。
あの会社は長崎県西彼杵郡大瀬戸町にあります。
どうでもいいですが、「西彼杵郡」は「にしそのぎぐん」と読みます。難しいですねぇ。(笑
で、ついでながら、西彼杵郡の西海町で取れた「みかん」はとても美味いです。
関東では「大西海農協」の名前で出ています。
だまされたと思って、食べてみてください。強烈なコクと甘さに驚くことでしょう。
太麺だと時間がかかるので、細麺にしてもらいました。
出てきた皿うどんは、うえに乗った餡は濃厚なうまみがあり、盛り付けも綺麗です。
長崎に居るような錯覚に陥ります。
しかも、チョーコーの皿うどん用ソースもあります。
長崎ではよく見る皿うどん用ソースですが、観光客は大抵、「皿うどんにソースなんて気持ち悪い」と言います。
しかし、考えても見てください。地元の食べ方を気持ち悪いと言うのはいかがな物でしょう。
一番美味しい食べ方かもしれないのです。
毎日食べていて、変化を付けなければ食べられなくなっているのかもしれませんが、とりあえず挑戦してみてはいかがでしょ。
美味いっすよ。
食べている途中、気になっていたちゃんぽんの麺のことを聞くと、
なんと、乾麺から生麺(冷凍)に変えたそうです。
やっぱり食感が全然ちがうらしいです。
茅ヶ崎あたりには、このお店のように、こだわりや探求心の旺盛なお店が多いのに、らーめんやさんに限っては・・・(以下自粛
う〜む、益々奥が深い「茅ヶ崎のらーめんやさん」です。(^^;
13.麺や 地球防衛軍
COCKTAILとは、鶏の尻尾という意味だ。
その昔、カクテルは鶏の尾っぽの羽をつかいかき混ぜたという。
主人は決めた。
Barではカクテル、その傍らで出すらーめんもカクテルにちなんだものにしようと。
そして、Barで出すカクテルを店名にした。
「RABO BAR for 麺 ラーメン醤伍(じゃんご)」
DJANGO REINHARDTから取った名は「醤」を付した店名へと進化した。
はじめは濃厚なとんこつらーめんを考えていた。
だが、豚骨は品薄で入手が困難だった。
豚骨をぐつぐつと煮続けるのは地球温暖化をもたらすCO2の発生要因にもなる。
#これが「地球防衛軍的発想麺や」たる所以である。
#詳しくはお店で聞きましょう。(^^)
「豚骨を使わないスープを作るんだ。」
ここで再度カクテルに登場願うことになった。
Cocktailにちなんだ「鶏」。
文字通り鶏ベースのスープに挑んだのである。
さらに魚系のダシに無化調。麺はあの大橋製麺、くじら軒仕様の細麺。
そして、茅ヶ崎では極めてAvant−Gardeならーめんが生まれた。
「醤伍」は2002年10月11日にオープンする。
#ちなみにこれを書いているのはオープン前です。ただし、プレオープンはしています。
神奈川のらーめん空白地帯の汚名返上となるか。
目を離せない日々が続くだろう。
・・・・以下続く
(ひとこと)
併設するBarは6年前には駅北口、今は桂林がある付近で営業をしていた。
まさか、そのお店があんなところ(ご容赦)に復活しているとは。
できれば、もうちょっと駅付近でやってもらいたかったなぁ〜。(本音
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14.新進気鋭の魚系
らーめん好きな若者が自らのらーめんを創り出すために選んだ道は、寺子屋だった。
3ヶ月はらーめんの全てを取得するには短いかもしれないが、
意欲と情熱がある若者には時間の長短はなんら関係がなかった。
そこで得たことと、自らの情熱が形となって茅ヶ崎の地に舞い降りた。
「梵(ぼん)」はらーめんonlyの店。
メニューには、らーめん、トッピング3品とビールのみ。
らーめんの話になると、いかにも「らーめんが好きです」という表情を見せる店主が作る一品は、
さんま干し等の魚介の旨味が効いた澄んだ醤油スープと、自家製麺の取り合わせ。
開店日、眼前に現れたその麺は、モチッとした食感の中太麺。
それが、数日後には細めの平打ち麺となり、さらに1週間後には
多加水のコシの強い細めの縮れ麺へと変わっていく。
迷い、いや、研究に勤しむ現れだろう。今後どのように変わっていくのか・・
楽しみは尽きない。
店主は、全く違うらーめんもやってみたいという。
たまに、一日だけ、ちょっと遊びのらーめんなんて言うのも楽しい。
そのときは、是非とも極太の自家製麺と濃厚な豚骨ベースのスープ、
山盛りのヤサイ&ニンニクを入れてください。
宜しくです。(爆
らうめん「梵(ぼん)」
茅ヶ崎市松浪2−8−23
営業時間 11:30−14:30、17:30−21:00(スープ切れまで)
定休日 月曜、第2火曜
15.茅ヶ崎ブランドの期待店【番外編】
長野にオープンした醤伍に行って来ました。
2005年の七夕にグランドオープニングした長野の醤伍は、ホテルJALシティ長野の近く、「しまんりょ小路」の中ほど、長野駅から徒歩5分ほどの好立地にあります。
でも、路面店じゃなく雑居ビルの2Fで、誘導の看板が少ないので初訪者には判りづらいのが難点。危うく隣のスナックに入るところでした・・(殴打
お店は今東京で流行のデザイン。おしゃれです。座りやすい椅子も長居しちゃいそうですね。(笑
お店の入ったビル外観 お店の中
醤伍とくれば、ビールはブルックリンラガーか、よなよなエール。長野のお店も用意してくれてました。(^^)
でも、今日はブルックリンは欠品とのことなので、よなよなでを出してもらいグビグビプファ〜。赤の柚子こしょうが添えられた炙りチャーシューや黒七味をふった味玉をつまみにいただき、しばし旅の疲れを癒させてもらいました。
写真見て気が付いた方がいるかもしれませんが、カップは茅ヶ崎時代と同じものです。いやぁ、こういうのちょっとしたことですが嬉しいですね。
よなよなエール 炙りチャーシューwith柚子胡椒(赤)
ビールを飲み終えて、芋焼酎「不二才 はい」にスイッチ。これは不二才の濾過してない希少な焼酎です。唯でさえ入手しにくい不二才の更に限定とくれば飲まねばなりますまい。(^^)
更にご主人は焼酎の一番絞りでアルコール濃度が40度以上もあるハナタレの「カンゴシナ」や「刀」なんかも隠し持っていました。(^^;; なんちゅうらーめんやじゃぁ〜。(爆
でも、ビールをはじめとして、酒類はメニューには全然載っていません。茅ヶ崎の醤伍で酔っ払った経験がある人なら「お酒ある〜?」と声かけてみてはどうでしょう。ご主人は、喜んで出してくれるでしょう。
味玉 黒七味かけ 芋焼酎 不二才(ぶにせ)の「はい」
らーめんは、茅ヶ崎醤伍でも人気メニューの「特和風・緑」を注文しました。でもこちらの特和風は茅ヶ崎の動物系の濃厚さは抑え、鶏の旨みと節の風味が程よく感じられます。特和風が出始めたころの味に近いかもしれません。しかも麺は茅ヶ崎のオープン当初に使っていた大橋の麺。このくらいの濃度だと大橋の麺との相性もいいですね。
つづいて、つけ麺「特和風」も注文。私的には思い焦がれた平打ち太麺。いやぁ〜、待ってました。これを。茅ヶ崎の醤伍は厨房や営業の関係もあってつけ麺も新亜製麺の極細麺でしたから・・。茹で時間が7〜8分の三河屋製麺の平打麺がちょっと塩分が高いつけ汁に合います。別皿に出されたライムを途中麺とスープに搾ると、もともと酢を入れていないつけ汁に酸味が加わり別の表情がでて、これもいいじゃん・・って感じです。
極太メンマもラインナップに登場するようですので、これからが楽しみです。
お馴染み「特和風・緑」 つけ麺「特和風」
次回いつ来れるか判りませんが、がんばってください。
ごちそうさまでした〜。
(2005年7月29日記)
【麺屋 醤伍】
長野市新田町1464 寛益ビル2F
営業時間 11:30〜14:00、18:00〜23:00(22:30LO)
当分は定休日なしで営業